会陰尿道造瘻術

術前

術直後

術後3週間

猫ちゃんの陰茎尿道は径がかなり小さく、結石やデブリスで尿道閉塞を起こしやすい部位となります。尿石症や間質性膀胱炎がベースにあるので、閉塞解除後は原因を追究し、その治療が必要となります。治療の甲斐がなく、ここで何回も閉塞を起こしてしまい、閉塞解除を何回も実施していると尿道に線維化がおき更に恒久的に狭窄してしまい、外科的な処置が必要となります。

ここで有効な外科処置が「会陰尿道造瘻術」です。

以前は、この術式は皮膚と尿道粘膜を縫合する方法であったことから皮膚が引っ張り込まれることでの再狭窄、裂開、皮膚炎が問題となっておりました。最近では、包皮粘膜を利用し、尿道粘膜に縫合することで狭窄を予防する方法が拡がり実施されています。それでも報告によると1、2割は再狭窄が起きていることが報告されています。

巷ではこの手術は広く知られている様ですが、簡単ではなくデータがいまだに少ない世界的に術式が確立されていません。術式の基礎たる解剖の知識がないまま実施され合併症を引き起こしている例も散見されます。合併症が出るとかなり状況が悪く、できる限り自然なままで機能を取り戻してほしいと考えています。

その考えのため当院では原則1回の尿道閉塞で、すぐに手術を勧めることはしません。また尿道閉塞解除のためにトムキャットカテーテルは使用しません。

猫ちゃんの尿道閉塞を繰り返し、会陰尿道造瘻術をお考えの方はご相談いただければと思います。